意外と知らないインサツガイシャ > 技術編
A4サイズのカタログで言えば、全紙と呼ばれる1枚の紙からA4は8枚取れます。印刷機には最大でこの8ページが一度にかけられるため、1枚刷って8ページ、両面刷ると16ページが印刷できます。従って8の倍数でページを組むのが最も無駄がなくお得です。
濃い色の紙に白で刷るより、白い紙に濃色を印刷する方が安く出来ます。紙は通常白いのが基本。濃色は紙代が高い上に、意図する発色でインクがのりにくいです。その場合ベタ刷りといって白く文字を残して、まわりを濃色で刷れば簡単に美しく仕上がります。
できるだけ安く、ということでしたら汎用品の紙袋に、おしゃれなロゴシールを作って貼り付ける、とかフライヤーを作る際に予め兼用できるようなデザインをしておいて、それをカットして袋の口を閉じる時にホチキス止めする、など工夫する方法はいろいろあります。やりたいことによって、様々なケースが考えられるため、とにかく一度ご相談下さい。
私達プロのレベルで、「後は刷るだけ」の状態になっているものを、完全データと呼びます。アウトラインがかかっているのはもちろんのこと、トンボ、塗り足し、ミシン目、綴じしろ、折りなど、必要に応じた指示がきちんとなされていなくてはなりません。一般の方は、紙の上でバランスよくレイアウトされていれば「データは完璧」と考えられることも多いのですが、印刷するにはそれだけでは不十分なのです。印刷業界で言うところの「完全データ」が作成できない場合は、文章は文章、図は図、イラストはイラストというように、それぞれのデータを頂戴し、こちらでデザイン・レイアウトを行う方が、速く、きれいに仕上がることも多いので、まずはご相談くださるのが良いかと思います。
完全データを頂戴できれば、版下作成費は不要です。しかし、先に触れた通り、印刷用完全データは一般に作成が難しいため、拝見した上で分析・ご相談させていただきます。
一概には言いにくいのですが、たとえば「カラーの名刺を1人分100枚だけ」といった注文ですと、最低でも3万円くらいかかってしまいます。これはプリンターで作る方が安くつきます。逆に人数がずっと多くなると印刷の方が安い場合もあります。
また、「自費出版で10部だけ」というのも割高になります。50冊作るのも値段は同じです。