印刷をおしゃれにしよう > 印刷が売りじゃない
新しいクライアント様とお会いした時に、よく聞かれる質問があります。
それは、「お宅の得意分野は何ですか」というものです。
おそらく、パンフレット、カタログ、チラシ、帳票類など、多種多様な印刷物の中で
何を得意にしているの?と聞いてくださっているのだと思うのですが、
私達はいつもこう答えます。
「お客様のビジネスを成功させることです」
大きく出てしまいました。
でも、印刷の仕事って、最終的にはそうだと思うのです
印刷物を間違いなく、きれいに仕上げることが最終目的ではなく、
印刷物を使って、ビジネスがうまく運ぶことが最も大切なこと。
印刷は、あくまでも方法論なのです。
適正利益をあげつつ、経費を抑えたいというのはすべての経営者の願いです。
その、クライアント様の願いを現実のものにしていくためには、
パートナーシップが何より重要です。
本当に求めておられるものを知らなくては、動きようがないからです。
いま世間では、すべてを社員がお膳立てして、「刷る」ことだけを依頼する
オンデマンド印刷が流行しています。それも私達は否定しません。
上手に使えば、一つの選択肢として有効だとは思います。
しかし、そういった会社に絶対に期待できないのが提案力です。
私達は「刷る」だけではなく、提案力を「売る」会社です。
長年勤めたアパレル会社を退職し、父の経営する印刷会社に就職した時、私はいままで居た世界とのギャップに驚きました。常に他とは違うものを提案していかなくてはならない服飾の世界では、DMやカタログに個性的な質感の紙を使ったり、文字一つにも神経を配るのが当たり前。けれども、ロットが小さい割りに素材やデザイン提案、何パターンもの見積もりが必要なその種の仕事は、印刷の世界では少数派で、相談に乗れるスタッフも少なかったのです。 これではいけない、と私は思いました。女性ならではの感覚で次々に新しい事業を立ち上げている女性起業家のみなさんが、印刷物を依頼する時に、困るに違いないと思ったのです。印刷業界はまだまだ男の世界です。たとえば、「かわいくしたい」と言っても、「抽象的でよくわからない」と言われてしまうこともあるかもしれません。私自身、「この紙がかわいい」と言って、父に「お前の言っていることはわからん」と言われたことが何度もあります(笑)。でも、絶対にめげないでくださいね。世の中の半分は女性で、買い物の決定権を握っているのも女性なのですから。私もめげません。そしてもし、あなたとご縁があって、一緒に仕事ができたなら、あなたの思いが十分に伝わるものになるよう、全力を尽くすことをお約束いたします。